キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。
真奈の班は実験が早く終わったものの、真奈は実験終了後のレポートに顔をしかめている。

彼女は学校を休むことも多いので、わからないところがあるのだろう。


「真奈」


だから私はこっそり自分の書いたレポートを彼女に渡した。


「ありがと、莉奈」


彼女は私のレポートを参考にして、シャープペンを動かし始めた。



私は帰りのホームルームのあとは、すぐに更衣室にダッシュ。

すると、北見先輩と吉岡先輩が着替えている最中だった。

「お疲れさまです」
「お疲れ。今日の最初の練習ってなんだっけ?」
「シートノックです」


吉岡先輩に尋ねられて答える。

シートノックは試合前にもよくやるけれど、各選手が守備位置についてノックを受け、守備の連係プレーなどの確認をする練習だ。


「それじゃあ、ベースがいるね。私、やっておくから柳瀬さんボール用意してくれる?」
「はい!」


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