キミがくれた奇跡を、 ずっとずっと忘れない。
ベッドから起き上がって頭を下げたけど、彼は首を横に振る。
「すみませんは俺のほうだよ。柳瀬は、俺たちが疲れてきて声が出なくなってくると、必ず大きな声で励ましてくれるもんな。あれでもうひと踏ん張りできるんだよ」
そんなことまで気にかけてもらえていたとわかり、うれしくて頬が緩む。
「中江が、柳瀬は小さい体で声を振り絞るから、体温が上がりやすいと言ってたけど、その通りかもしれないね」
中江くんがそんなことを?
「選手と同じように炎天下で働いているのに、俺たちの休憩時間は飲み物配って歩いてるし。柳瀬がなんでもしてくれるからって、頼りすぎだったかもしれない」
「違いますよ。もともとこういう性格なんです。強制されてやっているわけではありません。それに私、甲子園に向かって黙々と練習に励む先輩たちのこと、尊敬してるんです」
「すみませんは俺のほうだよ。柳瀬は、俺たちが疲れてきて声が出なくなってくると、必ず大きな声で励ましてくれるもんな。あれでもうひと踏ん張りできるんだよ」
そんなことまで気にかけてもらえていたとわかり、うれしくて頬が緩む。
「中江が、柳瀬は小さい体で声を振り絞るから、体温が上がりやすいと言ってたけど、その通りかもしれないね」
中江くんがそんなことを?
「選手と同じように炎天下で働いているのに、俺たちの休憩時間は飲み物配って歩いてるし。柳瀬がなんでもしてくれるからって、頼りすぎだったかもしれない」
「違いますよ。もともとこういう性格なんです。強制されてやっているわけではありません。それに私、甲子園に向かって黙々と練習に励む先輩たちのこと、尊敬してるんです」