先生がいてくれるなら②【完】

* * * * *

藤野先生は、と言うと……。


まぁ予想通り、いま私の目の前で、静かに怒りを煮えたぎらせている所で──。



「あれだけの事をしておいて、自宅謹慎だけ、だと……?」



あーあ、目が据わってる。



「お前もちょっとは怒れ」


いや、そう言われても……。


苦笑する私をジロリと睨むけど、私はやっぱりそこまで怒る気にはなれなくて。


「お前、なんで怒らないわけ?」

「え、なんでって……」

「死ぬかも知れなかったんだぞ?」

「まぁ、そうですね」


でもね、と、先生に私の気持ちを説明する。


学校の判断で自宅謹慎させられたのが2週間ほど。


教育委員会の処分が出て、追加で1週間。


合計3週間も彼女たちは学校に来られなかったわけで。

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