先生がいてくれるなら②【完】
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藤野先生は、と言うと……。
まぁ予想通り、いま私の目の前で、静かに怒りを煮えたぎらせている所で──。
「あれだけの事をしておいて、自宅謹慎だけ、だと……?」
あーあ、目が据わってる。
「お前もちょっとは怒れ」
いや、そう言われても……。
苦笑する私をジロリと睨むけど、私はやっぱりそこまで怒る気にはなれなくて。
「お前、なんで怒らないわけ?」
「え、なんでって……」
「死ぬかも知れなかったんだぞ?」
「まぁ、そうですね」
でもね、と、先生に私の気持ちを説明する。
学校の判断で自宅謹慎させられたのが2週間ほど。
教育委員会の処分が出て、追加で1週間。
合計3週間も彼女たちは学校に来られなかったわけで。