先生がいてくれるなら②【完】
そのネックレスは、繊細な銀色のチェーンの先に、キラキラと美しく光る、丸く青いガラス玉が垂れ下がっている。
神秘的な、青い海を閉じ込めた雫──。
「すごく綺麗……。まるで沖縄の海みたい……」
私はそれ以上の言葉が思いつかなくて、ネックレスをうっとりと見つめ続けた。
「気に入った?」
「はい、とっても! 先生、ありがとうございますっ」
「どういたしまして。貸して。つけてあげる」
私の手からネックレスを受け取った先生は、私の長い髪を横に優しく除けて私の首の後ろに手を回す。
私の顔のすぐ横に、先生の綺麗な顔が……それだけでも緊張するのに、いろいろ近くて……無理……息が出来ない……。
抱き締められてる時とは違う、この微妙な距離感って、……だめ、なんか恥ずかい……。