先生がいてくれるなら②【完】
閉じ込められた……!?
どこに!?
どこだ!?
踵を返し、走って体育館棟へと戻る。
倉庫と思われる扉を一つ一つ全て引っ張ったり叩いたりしたが、開かないどころか、中からも何も反応は無い。
鍵はどこに保管してあるのだろう?
おそらく体育教官室だろうと踏んで、教官室へと走る。
誰かいてくれると良いけど。
体育教官室の扉を乱暴に開けると、休憩を取っていた体育教師が驚いてこちらを見た。
「体育館棟にある倉庫の鍵を、全て貸して下さい! 早く!!」
彼が口を開くより前に、俺の口がそう叫んでいた。