先生がいてくれるなら②【完】
それを改めて私に言って、しかも謝るって、……なんで?
そう首を捻ると。
「せっかくの初めての週末だからなぁと思って」
「あ……」
確かに、この土日は付き合うことになって初めての週末だけど……。
そんな風に考えてくれてたんだ。
うっ……嬉しすぎて、どうリアクションして良いか分からない。どうしよう。
と、とりあえず、嬉しくて恥ずかしいから、俯いておこう……。
きっといま絶対顔が赤くなっちゃってると思うから……。
「こらこら、俯くの禁止っつっただろ」
先生が椅子を転がして近寄ってきて、私の顎を優しく掴んで顔を上げさせた。
「せ、先生の暴君……」
仕方がないから赤くなりながらも先生を思いっきり睨んでみたけど、先生は悪い顔で笑うだけだった。