先生がいてくれるなら②【完】


立花の身体が、とても熱い。



「立花! 立花!」



持っていたハンカチで、埃だらけの立花の顔を拭ってやる。



泣いていたのだろう、頬には涙の跡があった。



「ごめんな、立花。すぐに見つけてやれなくて……」



埃だらけの彼女の全身を見て、俺はハッと息を飲んだ。



足や腕に、赤い跡がいくつも付いている。




まさか、暴行の跡──!?



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