先生がいてくれるなら②【完】

いったいどうしてこんな事になったのか。


いじめを受けているという雰囲気は普段の立花からは全く無かった。


校内での出来事だから、やった相手はうちの生徒という事だろう。



誰がやった?

ここまでする理由は?



立花の手をギュッと握りしめ、早く目を覚ませと祈る。




どれぐらいそうしていただろう。


俺の手の中にある立花の手がピクリと動いた。


「立花っ!?」


ゆっくりと、瞼が開けられる。


「立花!?」


俺がもう一度名前を呼ぶと、立花は顔を少ししかめた。


「痛むか?」


立花は小さく首を横に振る。


痛まないわけが無いのに。


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