先生がいてくれるなら②【完】
目を覚ますと、先生が私の手を握りしめて私の名前を呼んでくれた。
私のメッセージに気づいて先生が助けてくれたんだ……。
嬉しくなって涙がこみ上げてくる。
でも、泣いたらきっと、先生はもっと心配する。
私は奥歯を噛みしめて、涙をぐっとこらえた。
修学旅行に行かない、と言い出した先生が、ちょっと可愛いと思ってしまう自分がいる。
嬉しいけど、でも……先生には先生の仕事がある。
生徒を引率して、生徒の学習と思い出づくりをサポートする素敵な、大事な仕事が──。