先生がいてくれるなら②【完】
私は、先生のことが好き。
とても、とても、好きで、大事で……。
だから私は、私から先生の手を放す事に決めた。
先生が一番大事だから。
私自身なんかのことよりも、先生が大事だから。
私の人生なんか、どうにでもなるし、どうなったっていい。
生きて行ければそれでいい。
先生が傍にいないのなら、もう、どんな人生だって意味なんて無いから。
側にいたとしても先生が幸せで無いのなら、私にとってそれは最も辛いこと。
だから……私は先生の手を放すって決めたんだ。
それが、先生のためだから。
ごめんなさい、先生。
私が我が儘でした。
私の我が儘のために、先生をあんなに苦しめた。
あんなに傷つけた。
先生、もう、私のことは忘れて下さいね。
私はもう来年には先生の近くにいないから。
そうしたら、私を記憶から消して下さい。
そして、どうか……、どうか、幸せになって欲しい。
私の願いは “先生のしあわせ” だから──。
先生、大好きです……。
大好きです────。