先生がいてくれるなら②【完】

「あ、お金の心配はいらないから。これは藤野が勝手にやった事だから」


「ふじの……?」


「そう、立花さんの周りには『藤野』が3人いるでしょ?」

「えっと……」


「3人の藤野が、勝手にやった事だから」



──ん?



まず、孝哉先生でしょ?

次に、弟の光貴先生でしょ?


残るは──


「ん、3人目は、藤野教授ね」


私は無意識に指折り数えていたらしく、光貴先生がニッコリ笑いながら答えた。


「えっ!?」


藤野教授って!


先生の、お父さん!!


< 36 / 354 >

この作品をシェア

pagetop