先生がいてくれるなら②【完】
「ごめんね」
「へ?」
どうして光貴先生が謝ったのか私には理解出来ず、思わず呆けた声を出してしまって、慌てて口を手で覆った。
「多分、立花さんにも無関係じゃ無くなっちゃうね」
「え、えっ、何がですか?」
ますますよく分からず、頭の中ではてなマークがぐるぐる回る。
「兄さんがここまで必死になるの、ホント珍しいから。きっとそれは父も勘付いていて、多分、どんな女性なのかとても興味を持ったんじゃないかな」
──えっ!?