優しい君、不器用なあなた
「きっと、ルクさんは工事していた時に何かあったのです。とても、辛いことがきっと…あの、二人にお願いしたいことがあります!」

スミは二人の手を握りながら微笑み、そう言った。






「ルクさん、こんにちは。今、お話いいですか?」

クミに案内してもらい、ルクがいる部屋へきたスミ、しばらくした後、ドアをルクが開け、中へと促した。


「ミナに頼まれてきたんだろ…すまなかったな…」

そう言ったルクに優しさを感じたスミ。

「ルクさん、ミナさん、クミさんとても心配なさっています。」

そう言ったスミだが、ルクの顔は臥せたままだった。

「工事現場でお辛いことがあったのですか?食事をなさらないと聞きました。もしかして、食べないのではなく、心が拒否しているのではありませんか?」

スミの問いにうなずきながらこういった。
< 15 / 63 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop