優しい君、不器用なあなた

部屋へ戻ったレイはソファーに座り目を閉じて今日のことを振り返っていた。

城へついた後、変装し、町へ出かけていたのだ、その時、杖をつきながら急いで帰ろうとするスミを家の建物から見ていたのだ。しかし、つまずいて転んだスミ、手をかそうとしたが怯えられてしまうのではと思い、手を貸さなかった。


「あの女はちゃんと、家へ帰れたのだろうか」
そう思うレイであった、その時、ドアをノックする音が聞こえた。


「レイ様、お食事をお持ちしました。」

そういったのはレイの執事リクだ。レイはリクを部屋へ入らせた。

「レイ様、今日はほんとうにお疲れ様でした。お風呂の用意はできています。私はこれにて失礼いたします。」
そう言ったリクは部屋を出ていった。