優しい君、不器用なあなた
「父上、あなたにお聞きしたいことがあります。」

いつもと様子の違うレイに目を見張るキリス、レイは意思のこもった目で聞いた。

「あなたはスミという名の少女をご存知ですか?」

レイの問いにキリスはピクリと反応するのだった。

「スミ…知らないな…」

いつも、何事にも動揺せず政治をするキリスだが、スミと呟いたとき目が泳いでた。

「スミは10年前ある魔法使いに魔法をかけられ、いまもそのせいで不自由な生活をしています。その魔法使いとあなたは交流があったと聞きました。わたしの憶測ですが、スミの両親を殺したのはあなたなのではないですか?」

レイの問いにしばらくして、笑いだしたキリス
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