優しい君、不器用なあなた
「たかが、それだけで私が殺人犯、笑わすな、証拠など、どこにもないだろう。」

レイをみながらそういい笑ったキリス、レイはにらみながらこういった。

「この城の魔法使いから帰る際、あなたとスミの両親が一緒に写っている写真を見せてくれました。」



そう、レイは老婆からスミの両親はキリスと昔から仲がよく、交流があったということを聞いた。キリスはスミの母に惹かれていたが、その思いはかなうことはなかった。身分を隠してスミの両親に会っていた、度々スミの母を見に町へ行った。幸せそうな顔を見るたび憎しみの感情が広がったと、そう、老婆はいった。
なぜ、そんなことまで知っているかと聞くと、私は魔法使いだからさと口角をあげいった。

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