竜使いの少女が恋したのは王子様でした【完】
 滞りなく式を終えた私たちは、再び、竜の谷へと帰る。2人でキーラに乗って。

「レイナ、ようやく俺の夢が叶ったよ。
 これから、もっと頑張って、必ずレイナを幸せにする。一生、レイナと竜の谷を守るから」

後ろから私を抱きしめるように手綱を握ったアウリスが、耳元で囁く。

「アウリス、私も必ず、あなたを幸せにする。
 王位を捨ててまで私を選んでくれたこと、一生忘れないから」

私は、そっと後ろのアウリスの胸に寄り掛かった。



私は、なんて幸せなんだろう。

幼い日のほんの思いつきでした淡い約束。

でも、成長と共に、王子様はお姫様としか結婚しないって気付いた。

だから、アウリスとは結婚できないって。

だけど、アウリスは王子様であることより、私と竜使いになる道を選んでくれた。

私が読んだどの絵本にもなかった結末。

ここまで私のことを思ってくれるアウリス。

子供の頃から、ずっと忘れられなかったアウリス。

アウリスとなら、一生、お互いを思い合って生きていける。

一生寄り添いあって生きていける。

永遠に仲睦まじく。



そう、まるで、竜のつがいのように。
 



─── Fin. ───



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