俺様社長の強引愛はただの純粋な愛でした◆おまけのお話を追加しました◆
***

いつも通りの日常が突然崩れた。
学校から帰ってきた一花にもたらされた情報は耳を疑うものだった。

「一花、康樹くんが亡くなったって。バイクの事故で……」

「……え?」

小学校からの同級生で一花が何年も片想いしていた戸波康樹とは、高校生になってから再会してようやく恋が実り、恋人同士となった。
まだ初々しい若い二人は手を繋ぐだけでも何ヵ月もかかり、お互いの一挙手一投足にいちいちドキドキするような、そんなピュアなお付き合いをしていた。

同級生で比較的家も近い二人は親同士も顔見知りで、二人の付き合いは親も公認の仲だ。だからこそ、康樹の訃報は親を通じてすぐに一花に伝えられた。

「……どういうこと?」

当然受け入れられない一花は、そう発するので精一杯だった。
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