俺様社長の強引愛はただの純粋な愛でした◆おまけのお話を追加しました◆
「あの、私誰とも恋愛しませんから」

意を決して言ったのに、柳田はどこ吹く風だ。
余裕な表情はまったく崩れない。

「……高校生のときに、初めてできた彼氏が事故で亡くなったんです。私はそれを忘れることができない。だから……私はもう誰とも恋愛しません。誰も好きになったりしません」

そんなことを言うつもりはなかった。
誰にも自分の気持ちを知ってもらおうと思ったこともなかった。
だから、柳田に打ち明けてしまったことに、一花自身驚き、思わず口を抑える。

「それでも俺はお前のことが好きだから、絶対に一花を口説き落とす。心しとけよ」

柳田の力強い笑顔は自信に満ちていてそして綺麗で、一花は息をするのを忘れるくらいに見とれてしまった。

「……社長はモテるんですからよりどりみどりでしょうに」

「そうだな、腐るほど言い寄ってくるぞ」

「ほら」

「でも俺は一花しかいらないからな」

「人を物みたいに言わないでください」

一花の反論にも柳田は楽しそうに笑う。
どうにも調子が狂ってしまい一花はぷいとそっぽを向いたが、思ったほど嫌な気分にはならなかった。
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