身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない

迷いのない目で、彼を見つめ返した。

視線が絡み合い、体が焼けるように熱くなる。

「……してください。……キスだけじゃなくて……もっと」

それは最初で最後の私の願いだった。

今夜だけでいい。菖悟さんの全部を私にください。

「ベッドに行こう」

菖悟さんに促され、私は彼と彼の部屋に向かった。

大きなベッドに横たえられ、彼が覆い被さってくる。私の心と体を開くようにゆっくりと、何度も優しく口づけられた。

パジャマを脱がされ、素肌が触れ合う。キスだけでとろけてしまった私は、彼に何をされても感じてしまう。

「……たまらないな。溺れてしまいそうだ」

敏感すぎる私に、菖悟さんは熱に浮かされたように呟いた。