身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない
どうして私が偽物の新婦となり結婚式をすることになったのか、話は一時間前に遡る。
本日は朝十時から、私の勤務先である結婚式場マリヨンで、新郎・高須賀菖悟さまと、新婦・川嶺沙絵さまの結婚式と結婚披露宴が施行される予定だった。
高須賀さまは業界トップを誇る総合商社、高須賀商事株式会社の御曹司、川嶺さまは名家のご令嬢で、マリヨンにとっても、また、入社三年目のウエディングプランナーである私にとっても、かなり格別な式だった。この日のために私は新婦の川嶺さまと、半年前から入念な準備を進めてきたのだ。
新郎の高須賀さまは忙しい方らしく、打ち合わせには一度も現れなかったけれど、川嶺さまは彼との結婚式を心待ちにしているようだった。
また、川嶺さまは「沙絵」、私は「紗衣」と名前の読みが同じことや、高須賀さまは四つ年上だけれど、彼女は私と同じ二十五歳なこともあり、私自身も担当させていただけるご縁をとてもうれしく思っていた。
本日は朝十時から、私の勤務先である結婚式場マリヨンで、新郎・高須賀菖悟さまと、新婦・川嶺沙絵さまの結婚式と結婚披露宴が施行される予定だった。
高須賀さまは業界トップを誇る総合商社、高須賀商事株式会社の御曹司、川嶺さまは名家のご令嬢で、マリヨンにとっても、また、入社三年目のウエディングプランナーである私にとっても、かなり格別な式だった。この日のために私は新婦の川嶺さまと、半年前から入念な準備を進めてきたのだ。
新郎の高須賀さまは忙しい方らしく、打ち合わせには一度も現れなかったけれど、川嶺さまは彼との結婚式を心待ちにしているようだった。
また、川嶺さまは「沙絵」、私は「紗衣」と名前の読みが同じことや、高須賀さまは四つ年上だけれど、彼女は私と同じ二十五歳なこともあり、私自身も担当させていただけるご縁をとてもうれしく思っていた。