身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない
けれど、結婚式当日である今朝七時半、予定通りの時間に入館した川嶺さまはその一時間半後に行方をくらましてしまったのだ。
川嶺さまの担当美容師から、「新婦さまのお支度が整いました」とインカムで連絡が入り、ブライズルームを訪れた私の目に飛び込んできたのは、立ち尽くす高須賀さまおひとりの姿だった。
その手には、まさに川嶺さまが着るはずだったウエディングドレスが握り締められている。
私はわけがわからなかった。
「高須賀さま、申し訳ございません! 川嶺さまは確かにここでそのドレスをお召しになっていらっしゃったんです。ですが私が高須賀さまをお呼びするために席をはずした一瞬の隙にいなくなってしまって……!」
ブライズルームに駆け込んできた美容師は、高須賀さまに事情を説明した。
けれど高須賀さまは顔色ひとつ変えず、川嶺さまを探そうともしない。
私は困惑し、タキシード姿の彼を見上げる。
川嶺さまの担当美容師から、「新婦さまのお支度が整いました」とインカムで連絡が入り、ブライズルームを訪れた私の目に飛び込んできたのは、立ち尽くす高須賀さまおひとりの姿だった。
その手には、まさに川嶺さまが着るはずだったウエディングドレスが握り締められている。
私はわけがわからなかった。
「高須賀さま、申し訳ございません! 川嶺さまは確かにここでそのドレスをお召しになっていらっしゃったんです。ですが私が高須賀さまをお呼びするために席をはずした一瞬の隙にいなくなってしまって……!」
ブライズルームに駆け込んできた美容師は、高須賀さまに事情を説明した。
けれど高須賀さまは顔色ひとつ変えず、川嶺さまを探そうともしない。
私は困惑し、タキシード姿の彼を見上げる。