身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない
六帖くらいのスペースに、所狭しと品物が詰まっていたからだ。
洋服はざっと五十着以上はあり、バッグやジュエリーケースなども数えきれない量だった。
「どうしたんですかこれ……?」
「紗衣のために用意したと言っただろう。こういうのはよくわからないから、デパートの外商に頼んだんだが、好みではなかったか?」
手に取ってみると、どれもこれもハイブランドのもので、私は言葉を失った。
「やはり急ごしらえはよくなかったか」
「い、いえ、そうじゃなくて、すごく高級なものをこんなにたくさん……」
自分では絶対に手の届かないブランドばかりな上、私が持っている全部をかき集めたものよりずっと多かった。
「ドレスはこの中から気に入るものを着ればいい」
「こんなの、私の全財産をはたいても払えません……」
青ざめる私に、菖悟さんは苦笑いする。
「可笑しな奴だな。金を取るわけがないだろう。俺が勝手に用意したんだから」
「でも……」
「それより、紗衣はいつ向こうの部屋を引き払うんだ?」
洋服はざっと五十着以上はあり、バッグやジュエリーケースなども数えきれない量だった。
「どうしたんですかこれ……?」
「紗衣のために用意したと言っただろう。こういうのはよくわからないから、デパートの外商に頼んだんだが、好みではなかったか?」
手に取ってみると、どれもこれもハイブランドのもので、私は言葉を失った。
「やはり急ごしらえはよくなかったか」
「い、いえ、そうじゃなくて、すごく高級なものをこんなにたくさん……」
自分では絶対に手の届かないブランドばかりな上、私が持っている全部をかき集めたものよりずっと多かった。
「ドレスはこの中から気に入るものを着ればいい」
「こんなの、私の全財産をはたいても払えません……」
青ざめる私に、菖悟さんは苦笑いする。
「可笑しな奴だな。金を取るわけがないだろう。俺が勝手に用意したんだから」
「でも……」
「それより、紗衣はいつ向こうの部屋を引き払うんだ?」