身代わり花嫁なのに、極上御曹司は求愛の手を緩めない
「ただいま帰りました。菖悟さん、今夜は申し訳ありませんでした。私が作ったパスタを食べてもらうつもりだったのに……」
深夜に帰宅した私を、菖悟さんは起きてリビングで待っていてくれた。
セッティング中に彼との約束を思い出し、今夜は残業になるとメールを入れると、彼は理解を示しつつも、研修明けで早速残業続きの私を心配してくれたのだ。
「気にしなくていい。仕事ならしかたがない」
それでも謝る私を、彼は受け止めてくれた。
「ありがとうございます……。定時で帰れる予定だったのですが、急な変更があって」
私は残業になった事情を説明した。
すると菖悟さんは途端に顔をしかめる。
「なんだそれは。ウエディングプランナーは、そんな客のわがままにまで付き合わなければいけないのか」
「わがままではなくて、お客さまのご要望をお聞かせいただいたのです」
「打ち合わせはとっくに終わっていたんだろ。いちいち対応していたらきりがない」
「でもテーブルコーディネートを決めるとき、彼女に百パーセント気に入ってくださる提案ができなかった、私の力不足のせいでもありますから……」
「その客が優柔不断なだけだ」
深夜に帰宅した私を、菖悟さんは起きてリビングで待っていてくれた。
セッティング中に彼との約束を思い出し、今夜は残業になるとメールを入れると、彼は理解を示しつつも、研修明けで早速残業続きの私を心配してくれたのだ。
「気にしなくていい。仕事ならしかたがない」
それでも謝る私を、彼は受け止めてくれた。
「ありがとうございます……。定時で帰れる予定だったのですが、急な変更があって」
私は残業になった事情を説明した。
すると菖悟さんは途端に顔をしかめる。
「なんだそれは。ウエディングプランナーは、そんな客のわがままにまで付き合わなければいけないのか」
「わがままではなくて、お客さまのご要望をお聞かせいただいたのです」
「打ち合わせはとっくに終わっていたんだろ。いちいち対応していたらきりがない」
「でもテーブルコーディネートを決めるとき、彼女に百パーセント気に入ってくださる提案ができなかった、私の力不足のせいでもありますから……」
「その客が優柔不断なだけだ」