I want to...
それから僕は明日からの出勤準備をして、夜勤セットとかも作りカナタと一緒に病院まで行った。

カナタ「んじゃ、あとでな!春の病室はわかるだろ?」

カナタは春のところに直行した。僕はと言うととりあえず医局に挨拶に。

ハル「後で行くから楽しんでおいて!」

といい、医局に入ると、

ふわっとコーヒーの匂いがした。

医局には男先生2人と看護師さんが1人だけだった。

どこの国でも夜勤という過酷労働がある医局ではコーヒーが必須なんだろうな…なんて思っていると

町田先生「君が院長の息子さんのミツキくんだね。」

後ろから不意に声をかけられびくっとすると、写真で何度か見た事のある

ミツキ「町田先生ですね。こんにちは。」

と言うと、町田先生はニコニコと笑いまぁここにでも座りなよと言わんばかりに空いた席を進める。

それに従い、椅子に座ると

町田先生「ここが君の席ね。僕はこの隣。今日はまだ仕事じゃないけど、ここに来たってことは…お見舞いかな?」

町田先生は机の上のカルテをペラペラとしながら話す。

ミツキ「はい。ハルの誕生日ですし少しだけサプライズをと思って。」

町田先生「そうかぁ、ハルちゃんは喜ぶだろうね。でも、ハルちゃん今年はメッセージカード貰えないのかぁ。毎年楽しみにしてるんだけどなぁ」

ミツキ「メッセージカードなら多分もうすぐ郵送でここに届くはずなんですけどまだ届いてないですかね?」

町田先生「うーん、朝方は見かけなかったなぁ。まぁ、毎年昼過ぎに届くから待ってみようか。…それとはいこれ。」

と、渡されたのは2冊のノートと、USBメモリ4つ。

町田先生「これね、ハルちゃんのカルテと薬品履歴。生まれた時からのやつはまた今度渡すけどとりあえず明日までにこれだけは読んできてね。それと、こっちのメモリは症例一覧のやつの1部ね。ほとんど見た事あるだろうけどイレギュラーは医療につきものだからよく勉強すること。ハルちゃんのためにも頑張ってね。」

と言われ、

ミツキ「ありがとうございます!これからご指導の程よろしくお願いします!!」

町田先生「はいよー。よろしくね。」



< 10 / 16 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop