満月の哀


しばらくボーッと眺めていると、


涙が込み上げてくるのがわかった。


我慢するように唇を噛む。


いつから始まったのか分からない、


この癖をもう心配してくれる人が
いないと感じると、


また何か込み上げてきていた。
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