その手をつかんで
だからなのかな、瑠奈には本音で話せるし、蓮斗さんにも話せてしまう。
「給食の献立は私とふたりの先輩とで決めるようになっていて、私はまだ新人だから一年目は先輩たちをサポートしていました。でも、二年目になってからは、私もメニュー案が出せるようになって、張り切ってだしたんですけど……」
「けど、なにかあったの?」
「はい……私の考えたのはありきたりで美味しそうじゃないと先輩たちが声を揃えました。その場は実力不足だと納得したんですが、翌月のメニューに私が出したのを先輩たちが自分の案だと出しました。私が考えたものだと抗議したんですが、全く同じではないと言われてしまい、悔しかったです……」
このことは瑠奈にしか話していない。瑠奈はとても怒ってくれて、訴えてもいいレベルのことだとまで言ってくれた。
瑠奈が怒ってくれたから、心が軽くなって今もなんとか働いているけど、できるとこなら辞めたいと思っている。
しかし、一年半で辞めるのは辛抱が足りないような気がして、実行に移せずにいた。
「給食の献立は私とふたりの先輩とで決めるようになっていて、私はまだ新人だから一年目は先輩たちをサポートしていました。でも、二年目になってからは、私もメニュー案が出せるようになって、張り切ってだしたんですけど……」
「けど、なにかあったの?」
「はい……私の考えたのはありきたりで美味しそうじゃないと先輩たちが声を揃えました。その場は実力不足だと納得したんですが、翌月のメニューに私が出したのを先輩たちが自分の案だと出しました。私が考えたものだと抗議したんですが、全く同じではないと言われてしまい、悔しかったです……」
このことは瑠奈にしか話していない。瑠奈はとても怒ってくれて、訴えてもいいレベルのことだとまで言ってくれた。
瑠奈が怒ってくれたから、心が軽くなって今もなんとか働いているけど、できるとこなら辞めたいと思っている。
しかし、一年半で辞めるのは辛抱が足りないような気がして、実行に移せずにいた。