その手をつかんで
瑠奈は自分のことのようにとても喜んでくれた。私も嬉しい。
私の肩に蓮斗さんが手を置く。彼は柔らかな笑みを浮かべていた。涼輔さんも同じような表情で抱き合う私たちを見ている。
温かいまなざしで見守られるのは、気恥ずかしくもなるけれど、気持ちが穏やかになった。
「全面的にサポートするから、なにかあればいつでも俺を頼って。まずは来週辺りの都合の良い日にうちの会社に来てくれるかな?」
「夕方五時くらいでも大丈夫ですか? 急にお休みは取れないので」
「うん、明日花が来れる時間に合わせてもらうよう、伝えておくよ」
「はい、ありがとうございます」
私たちの会話を聞いていた瑠奈は、私から少し離れてニコニコしていた。
「もう本当にふたりとも良い顔してるー。ね、涼さん」
同意を求められた涼輔さんは、うなずいた。
「瑠奈が言っていたとおり、お似合いだね。蓮斗がここまで女性に優しく笑うの初めて見たな」
「そうだよね。お兄ちゃん、いつも作り笑いだったもの」
この夫婦、蓮斗さんに対して、何気に酷いことを言っているような……。
私の肩に蓮斗さんが手を置く。彼は柔らかな笑みを浮かべていた。涼輔さんも同じような表情で抱き合う私たちを見ている。
温かいまなざしで見守られるのは、気恥ずかしくもなるけれど、気持ちが穏やかになった。
「全面的にサポートするから、なにかあればいつでも俺を頼って。まずは来週辺りの都合の良い日にうちの会社に来てくれるかな?」
「夕方五時くらいでも大丈夫ですか? 急にお休みは取れないので」
「うん、明日花が来れる時間に合わせてもらうよう、伝えておくよ」
「はい、ありがとうございます」
私たちの会話を聞いていた瑠奈は、私から少し離れてニコニコしていた。
「もう本当にふたりとも良い顔してるー。ね、涼さん」
同意を求められた涼輔さんは、うなずいた。
「瑠奈が言っていたとおり、お似合いだね。蓮斗がここまで女性に優しく笑うの初めて見たな」
「そうだよね。お兄ちゃん、いつも作り笑いだったもの」
この夫婦、蓮斗さんに対して、何気に酷いことを言っているような……。