オオカミ社長の求愛から逃げられません!


店内にオープンのアナウンスが響き渡ると、一気にお客さんが入ってくる。フロアが徐々に活気づいていき、自然と自分の気持ちも引き上がった。

「すみません、一口まんじゅう5個入りを10箱お願いできるかしら」

すぐにお客さんがやってきた。

今日一番のお客さんは着物のマダム。彼女もどこぞのお金もちなのだろう。マダムから溢れ出る品がそれを物語っている。

「はい、かしこまりました。少々お待ちください」

急いで箱に詰め準備をする。それが終わると別に紙袋が必要か、熨斗がいるか尋ねる。

その間にも次々とお客さんが来て、店の前にはあっという間に列ができていた。さすがGW。朝一からこんなにもお客さんがくるなんて。

「手伝います」

どんどん長くなる行列を眺めていると折原くんがのそのそと店頭に出てきた。

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