結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】
狼くんが想像したのは、誰のこと?
私? それとも――。
「……やめやめ! 狼くんが帰ってきたら、改めて聞こう!」
いくら考えたって、私の想像でしかない。
悩むのはムダだ。答えは狼くんが教えてくれるはずだから、おとなしく待とう。
「ルポ。今夜は私とふたりだよ。よろしくね」
腕の中のルポを撫でると、ナアンと可愛らしい返事があった。
そっとソファーに降ろしてやると、すりすりと手にすり寄ってくる。
体が弱いと知って、いままで以上に優しく接しようと思った。
世間知らずでも、学ぶことはできる。
「長生きしてね、ルポ」
ルポのごはんを用意して、私もテイクアウトしてきたピザを食べようかと思ったとき、玄関からロックの開かれる音がした。
ごはんを食べていたルポも、顔をあげて玄関を見ている。
狼くん、もう戻ってきた? 忘れ物かな。
出迎えようとしたとき、リビングのドアが開かれた。
ドアを開けた人物と思い切り目が合い、お互い固まる。