結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】
学校が終わり、剣馬と一緒に家の車に乗りこんだ。
狼くんがずっと何か言いたそうにこっちを見ていたけど、目を合わせることができなかった。
今日はたくさん泣いてひどい顔をしていたし、彼と目が合ったら、またいくらでも涙が出てきてしまいそうだったから。
「家に帰ったら、目を冷やせよ」
車の中で剣馬に言われ、素直にうなずく。
自分の目元に手をやると、まだ熱を持っていて、はれぼったかった。
おじいちゃんに会う前には、冷やして顔を戻しておきたい。
家出した揚げ句、泣いて家に帰るなんて、またバカにされそうだし。
そう思ったけど、私の願いはかなわなかった。
剣馬と家に帰ると、珍しくおじいちゃんがいたのだ。