結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】
そもそも運びこめるだろうか。
その辺業者と打ち合わせしないとなと思っていると、狼くんがなぜか「ベッド?」と不満そうな声をあげた。
「ベッドはいらないでしょ」
「え? どうして? 必要なものじゃない?」
「だって……俺のベッドがあるよね?」
色っぽい声で囁かれ、顔が沸騰しそうなくらい熱くなった。
横で聞いていた寧々子ちゃんの顔も真っ赤だ。
狼くんてば、何も寧々子ちゃんの前でそんなこと言わなくても――。
「却下だ。ベッドは必ず運び入れるように」
突然、闖入者の声がしたと思ったら、部屋に剣馬を連れたおじいちゃんが現れた。
今日は仕事で一日いないって言っていたのに、どうして?
だから狼くんのことを家に呼んだのに。