結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】
「ちょっとおじいちゃん。いきなり現れて何なの?」
「ベッドは必要なものだろう。良いな、剣馬。必ずそう手配しておくように」
不機嫌そうなおじいちゃんの命令に、同じく不機嫌そうな顔をした剣馬が深くうなずく。
「ええ。ベッドは絶対に必要なものです。必ずそう手配します」
「うむ」
「うむ、じゃないよ! もう! ふたりして急に入ってこないでよ!」
私にあんな風にお見合いを強要したくせに、いざ狼くんとの婚約が決まると、おじいちゃんは手のひらを返したかのように狼くんに冷たく接しだした。
まるで舅のようにチクチク言ったり、私とのデートを邪魔しようとしてきたり。
剣馬も一緒になってやるからもう手に負えない。
狼くんもさすがにこのふたりの態度にはあきれていると思う。