結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】
「……仁葵ちゃん。俺ね」
君に秘密にしていることがたくさんあるんだ。
それを知ったら、君は俺を嫌いになる……?
「……仁葵ちゃん、良い匂い」
「あっ。ちょ、ちょっと狼くんっ」
「食べちゃいたくなるなあ」
彼女のうなじに顔をうずめる。
匂いをかいで、さりげなくキスをした。
びくりと跳ねた身体を、逃げられないようさらに強く抱きしめる。
(君のことが、大好きなんだ)
「……今日も一緒に寝ようね」
「えっ! わ、わたしソファーで寝るよ」
「それはダメー」
(明日も明後日も、ずっと俺と一緒にいてよ)
最高に居心地の良い鳥籠にするから、だからずっとこの中で、俺とふたりきりで――
番外編END