結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】
「えーと、まあ、うん。そういうこと、になるのかな……?」
「きゃー! ほんとに!?」
「いつの間にそんなことに~っ」
きゃあきゃあと、みんなが小鳥がさえずるようにはしゃぎ出す。
なぜか嬉しそうな友だちの反応に、恥ずかしいというか、居たたまれなくなった。
そんな中、寧々子ちゃんだけが少し心配そうな顔で、そっと耳打ちしてきた。
「三船くんは、大丈夫です?」
「え。……どうして、剣馬?」
「だって、仁葵ちゃんに彼氏なんて、三船くんが黙っているとは思えませんもの」
さすが、寧々子ちゃんは私と剣馬の関係をよくわかっている。
私と一緒にいる時間が長い寧々子ちゃんは、剣馬の横暴なところを何度も見ているのだ。
「剣馬、すごく怒ってた」
「やっぱり……」
「でも、剣馬には関係のないことだから」
私の宣言に寧々子ちゃんが驚いた顔をした直後、窓際のほうからとんでもないセリフが聞こえてきた。
「俺と仁葵ちゃん、いま一緒に住んでるんだ」