結婚するのがイヤで家出したらクラスの男子と同棲することになった話【11/16番外編2追加】
*
「……と、いうわけなの」
昼休み、私は狼くんと寧々子ちゃんと一緒に食堂の隅にいた。
観葉植物の影になる目立たない席を確保したのは、小声で寧々子ちゃんにこれまでのことを一通り説明するためだ。
寧々子ちゃんにだけは本当のことを話していいと、狼くんに許可をもらえてほっとした。
親友をだましているみたいでつらかったから。
「まあ……私がセカンドハウスにいる間に、そんなことになっていたなんて」
話が終わると、寧々子ちゃんはつぶらな瞳をまんまるにして驚いていた。
寧々子ちゃんは大事に大事にされている箱入り娘だから、家出をするなんて信じられないんだろう。
「私もまさか、自分が家ですることになるとは思ってなかったよ」
「ごめんなさい、仁葵ちゃん。私がいれば、助けてあげられたのに……」
「ううん。いいの。きっと寧々子ちゃんに頼ってたら、すぐ剣馬にバレて連れ戻されてたと思うし」
「でも、大変だったでしょう?」
「……と、いうわけなの」
昼休み、私は狼くんと寧々子ちゃんと一緒に食堂の隅にいた。
観葉植物の影になる目立たない席を確保したのは、小声で寧々子ちゃんにこれまでのことを一通り説明するためだ。
寧々子ちゃんにだけは本当のことを話していいと、狼くんに許可をもらえてほっとした。
親友をだましているみたいでつらかったから。
「まあ……私がセカンドハウスにいる間に、そんなことになっていたなんて」
話が終わると、寧々子ちゃんはつぶらな瞳をまんまるにして驚いていた。
寧々子ちゃんは大事に大事にされている箱入り娘だから、家出をするなんて信じられないんだろう。
「私もまさか、自分が家ですることになるとは思ってなかったよ」
「ごめんなさい、仁葵ちゃん。私がいれば、助けてあげられたのに……」
「ううん。いいの。きっと寧々子ちゃんに頼ってたら、すぐ剣馬にバレて連れ戻されてたと思うし」
「でも、大変だったでしょう?」