ぜんぶ欲しくてたまらない。
本当は異議ありと反論したいところではあるけれど、あいにくわたしは今それどころじゃない。
生きるか死ぬかの瀬戸際かのように追い詰められている。
このまま残ればひとりぼっち。
この先に進めば恐怖が待っている。
ほら、また遠くで叫び声が……
「俺をジェットコースターに乗せた罰。ちゃんと最後まで歩いてもらうからね」
「……っ」
コウくんはそんなことを言いながらも、わたしの手をギュッと繋いでくれた。
まさかこんなところでコウくん手を繋ぐというわたしの夢のひとつが叶うとは思ってもいなかったけれど。
これじゃ嬉しさも半減するどころか、変なドキドキと冷や汗しか出てこない。
「うーらーめーしーやぁー」
「ギャアーッ!!」
「……ちょうだい、わたしにあなたの……」
「いやぁーっ!!!」