ぜんぶ欲しくてたまらない。



それから40分くらいは歩いただろうか。


休憩をしながらではあるけれど、これだけ歩けばかなり疲れてくる。


足もだるくて重い。


スタンプラリーはというと、用意されている5つのうち4つは無事に埋められた。


残りはあと1つ。


きっとゴールの近くにあるに違いない。


疲れているのはわたしだけではないみたいで、ハイキングが始まってすぐに森中に響いていたみんなの話し声はすっかりなくなって、静まり返っていた。


しかもこのタイミングで傾斜がきつくなってくる上り坂。


ほんとに勘弁して欲しい。



それに───


10分前くらいから違和感を感じ始めてはいたんだけど、かかとがすごく痛い。



ヒリヒリしていて、たぶん靴擦れを起こしてしまっているんだろうなという感じ。


わたしたちのグループは割と順調に進んでいたから、このまま行けばあともう10分くらいで目的地のゴールに着くはず。


あと少し。


ちょっと我慢すれば着くと思うと、なかなか靴擦れをしてしまったことを言い出せず、足をかばいながら必死に歩いていた。



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