分かってはいるけど、どうしても


「今日は数学が…」


担任の話を聞かずに、窓の外を見つめる。



そしてまた、あの炎を思い出す。



大きくて、赤くて。



あの中に、私の知り合いがいたと知らずによく私はこれまで過ごせたものだ。


いいや、知ることができるわけなかったんだ。


もっと前から君と出会っていれば、少し変われたのかもね。
< 9 / 19 >

この作品をシェア

pagetop