転生夫婦の新婚事情 ~前世の幼なじみが、今世で旦那さまになりました~
(な、何なの、現代版ハルト……! こんなふうに、ときめかされるなんて……!)
前世から超絶美男子だった彼だが、そこに究極の無愛想+言葉足らずの残念要素があったため、特別意識することなく幼なじみとして気軽に接することができていた。
だけど、今の彼はどうだ。相変わらずの口下手と表情の乏しさはあるが、結乃の知る“ハルトヴィン・ラノワール”よりもコミニュケーション能力がかなり改善されている。
こうなるともう、この状況はただただ極上の男が目の前に座っているだけだ。今さら結乃は、彼と会う直前のような緊張がぶり返してきた。
(そういえばこれって、お見合いなんだっけ……?)
改めて思い出してしまえば、もう止められない。
だけどまさか、彼が自分を選ぶわけがないだろう。そもそもここへは母親が無理やり連れて来たらしいし、自分だって似たようなものだ。
だから、そう……意識したところで、何の意味もない。
(あ、だけどせっかくこうして会えたんだから、これきりになっちゃうのは嫌だなあ……友達に、なれるかなあ)
そんなことを思いつつ、口もとをカップで隠しながらチラチラと春人へ視線を向ける。
明らかに挙動不審な結乃を見つめて、春人はひそかに思案していた。
前世から超絶美男子だった彼だが、そこに究極の無愛想+言葉足らずの残念要素があったため、特別意識することなく幼なじみとして気軽に接することができていた。
だけど、今の彼はどうだ。相変わらずの口下手と表情の乏しさはあるが、結乃の知る“ハルトヴィン・ラノワール”よりもコミニュケーション能力がかなり改善されている。
こうなるともう、この状況はただただ極上の男が目の前に座っているだけだ。今さら結乃は、彼と会う直前のような緊張がぶり返してきた。
(そういえばこれって、お見合いなんだっけ……?)
改めて思い出してしまえば、もう止められない。
だけどまさか、彼が自分を選ぶわけがないだろう。そもそもここへは母親が無理やり連れて来たらしいし、自分だって似たようなものだ。
だから、そう……意識したところで、何の意味もない。
(あ、だけどせっかくこうして会えたんだから、これきりになっちゃうのは嫌だなあ……友達に、なれるかなあ)
そんなことを思いつつ、口もとをカップで隠しながらチラチラと春人へ視線を向ける。
明らかに挙動不審な結乃を見つめて、春人はひそかに思案していた。