転生夫婦の新婚事情 ~前世の幼なじみが、今世で旦那さまになりました~
頃合いを見てショッピングモールを出たふたりは、再び春人の運転で移動する。
次の目的地は、彼が予約をしたディナーの店なのだが──。
「えっ、ここって……」
結乃が助手席でつぶやきながら、春人を見る。
彼は迷うことなくウィンカーを出すと、傍らにそびえる建物の地下駐車場へと下りて行った。
結乃が連れられて来たのは、今世でふたりが初めて顔を合わせたあの外資系高級ホテルだ。
駐車を済ませ車のエンジンを切ったところで、春人が口を開く。
「俺との見合いのとき……もともと結乃は、ここで食事するつもりで呼ばれたと聞いた。結局それは叶わなかったし、せっかくだから今日リベンジするのはどうだろう」
無表情に小首をかしげる彼からのとびきり魅力的な提案に、結乃はぱあっと顔をほころばせた。
「素敵です……! ありがとうございます!」
「よかった。じゃあ、行こう」
言いながら、春人がつられたように笑みをこぼす。
その微笑みに、ドキンと心臓が高鳴る。結乃は頬が紅潮するのを自覚しながら「はい」と答え、シートベルトを外した。
次の目的地は、彼が予約をしたディナーの店なのだが──。
「えっ、ここって……」
結乃が助手席でつぶやきながら、春人を見る。
彼は迷うことなくウィンカーを出すと、傍らにそびえる建物の地下駐車場へと下りて行った。
結乃が連れられて来たのは、今世でふたりが初めて顔を合わせたあの外資系高級ホテルだ。
駐車を済ませ車のエンジンを切ったところで、春人が口を開く。
「俺との見合いのとき……もともと結乃は、ここで食事するつもりで呼ばれたと聞いた。結局それは叶わなかったし、せっかくだから今日リベンジするのはどうだろう」
無表情に小首をかしげる彼からのとびきり魅力的な提案に、結乃はぱあっと顔をほころばせた。
「素敵です……! ありがとうございます!」
「よかった。じゃあ、行こう」
言いながら、春人がつられたように笑みをこぼす。
その微笑みに、ドキンと心臓が高鳴る。結乃は頬が紅潮するのを自覚しながら「はい」と答え、シートベルトを外した。