時が満ちる

元子を愛し続けられなかった自分を追い詰めた。



僕の愛は弱いのだろうか。



一途に思い続けた元子の愛に恥ずかしさを感じた。



何故元子への愛に迷いがあったのか・・




押して・・押して・・好きだと言った茜への愛は嘘だったのだろうか。




人を愛する気持ちに迷いたくない・・





そう呟きながら元子への愛を握り潰そうと思った。




茜を愛そう・・結婚を約束した時のように・・・



元子と会えば・・・どうなるか‥その結末は解って居る。



茜と別れることは出来ないと揺れる愛に胸が痛かった。



その時「お父さん・・・何かな~い・・お腹が空いたよお~」



と葵が目の前に立った・・・・




その瞬間・・はっと我に返った・・・・




男で生きようか・・・父親で生きようか・・・




どちらも捨てきれない。何日も考えた。。



愛し続けられない自分を不甲斐ないと思った・・









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