時が満ちる
夕食が済んで寝る時間になった・
若菜は真奈美の方を向いてテレビを消して言った。
「真奈美さん。ちょっと聞きたいことがあるんだけど・・
鏡を覗いてごらん・・・この頃眉毛が薄くなって薄茶色になったよな
気がするんだけど自分ではどう感ずるの・」
と聞くと・・・
「そうね・・・そう言われれば・・・私も疑問に思ってたの・・
と言った途端に真奈美が泣き出した・・若菜さん・・霧子さん
落ち着いて聞いてね・・・私・今・妊娠8か月なの・・・
男の赤ちゃんが生まれるの・・・・校長にはまだ言って居ないの
だって結婚して居ないんだもの・」
霧子と若菜はびっくり仰天・・・した。
実と別れた傷がまだ治って居ない筈なのにと思いながら
冷静な表情で問い正した。
「それで真奈美さん・・・相手は誰なの・・・実君なの。」
真奈美は冷静だった・・・
「嫌・・実君ではない・・・・和樹先生よ。和樹先生は裏切ったりしない・
誠実な方よ・・・生徒からも父兄からも信頼されて居る方よ。」
そう言い切った・・・