時が満ちる
診察を受けた茉莉子はその結果の写真を見せられた。
子宮にしては小さ過ぎる。
妊娠の映像ではない・・
卵巣の中には‥・髪の毛のような映像が映って居た。
爪になる細胞もあると言う・・・
爪や髪の毛が卵巣の痛みだと言う・・
医大の診察の結果・・・卵巣を摘出することになった。
麻衣はすかさず医師に頼んでみた・
「少しでも良い卵巣の一部を残して頂けないでしょうか。?」
首を捻りながら担当医師が言った。
「そうですね。未婚の娘さんですから卵巣は残したいですよね。
極力・・手術してみて卵巣の一部を残すように頑張りますよ。」
そう言われた医師にしがみ付くように頼んだ。
「子供を生めるチャンスを娘に与えてください。お願いします。」
茉莉子は卵巣摘出を無事終わった。
麻衣は医師に呼ばれた。
ドキドキする想いが止まらない胸を抑えて控室に入った。
「無事終わりましたよ・・お母さんの願い通りに卵巣の
一部を残せましたから安心してください・。」
麻衣は飛び上がって茉莉子の病室に入り・・・
「良かったね・・・痛みはどう??・・心配して居た
卵巣の一部は残せたって言われたよ・・・茉莉子おめでとう・
子供を生めるよ…それだけが心配で夕べ眠れなかった。」
茉莉子は涙を拭きながら目を瞑った。