時が満ちる


明美は無口ではない・・



話し始めたら再生される録音機のように話す娘なのだ・・



話題も多い・・・ひらめきもある・・・



興味のないものには口を開かない・・




余計な話には口を出さない・・・



見方によってはしっかり者だと思えるが・・



プラス面だけを取り上げる人の会話には棘がある。



何事も・・光と陰・・・プラスとマイナス・・長所と短所が



表裏一体になって居るからだ。




湧き上がって居る話の場にマイナス面を持ち出し



会話を冷やしてしまう明美・・・次の会話が萎んでしまう・・



連想したり…膨らましてみたり・・関連のある会話を繋いで・・



話題を盛り上げる人から見れば・・・



偏屈な人‥・人柄が悪い人・・・



楽しくない会話をすると遠ざかる人が多くなり・・



友達が居なくなった。



小さい時から自分の部屋で過ごすことが多かった・



話せないのでない…話すことが億劫になって居た・




雑談の面白さとプラスを味わったことがないのか・・・・



無駄の中のプラス・・・・観えないものを発掘するためには



余談・・・無駄話・・連想・・空想を掻き立てた・



話題が話題を呼んで会話が友を呼び楽しさが増すと思うと・・




みんなと一緒に会話をする楽しさを味わわせたかった。




帯に短し‥襷にながし・・・



焦らずに、でも休まずに・・と言う格言がある。



異性の友を持とう・・・・発想もひらめきも違うから・・



感情の細胞も体の細胞も全く違うから・・・



違いを新しい知識にすれば良い・・・



会話にも色があり明暗があり味があると思うと焦る母だった。




明美は男性の友達も居ない・・一人っ子なのだ・・









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