時が満ちる

大学生が重い唇を開いた。


「何も聞こえませんでした。ただ気が付いたことがあります。
比較的・・金曜日と月曜日は下がります。」と・・


「そうか・・まだ聞こえないか。株価を記録すると自然に
数字の行間から買いのチャンスが聞こえて来るから・・・
平凡のようだけど書き続けてごらんよ。平凡は非凡だよ。
一枚の新聞紙の株価は世界と繋がって居るから。」


そう言った老紳士は・・コーヒーを一杯美味しそうに飲んだ。


老紳士は口元から言葉が湧くようにまた続けて言った。



「時が満る時が来るのは新聞紙一枚の株価から何故ダウが下がるのか?
下げには色々な理由がある・・・下がる訳が聞こえるようになるまで新聞紙から株価を書き抜けば良い。」


そう言って大学生の傍を離れた。



専門家に聞いても答えは出ない・・



専門誌を読んでも答えは出ない・


専門サイドに聞いても答えは出ない・



売買する担当者に聞いても答えは出ない。


時が満る時・・それは株価に聞くのだ・・







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