時が満ちる


生ぬるい風がそっと肩を撫でて夜明けの窓を吹き抜ける・・



何時梅雨が明けるのかなあ~~



真っ黒な雲で梅雨の夜明けが描き出される・。



刻々流れる黒い雲間から青い空が顔を出して来た。



爽やかな風が頬を撫でる瞬間・・



体が弾む・・



6月の夜明けは1年で一番早い・・



宵の明星金星がひと際明るく光った。



この風を掬って夜明けを活かそう・・・



あっと言う間に黒い雲が金星を隠した。



コロナの風がうようよ吹き捲る。



東京へ向かおうと思った足が迷う・・



人が居ない都心は不気味な風が吹き抜ける・・・



暖簾から顔を出す人の顔に不景気風が流れる・・



先を読め・・・明日を読め・・・



コロナの風が紙面を右往左往して居る。



切り抜ける隙間が新聞紙面の隅にあるよ・・



そう聞こえてくる・



免疫性を高めろと・・・コロナと共に生きる道があると・



医学だけでない・・・共生する道は必ずあると。



蚕も・・・ミミズも・・蜘蛛も知って居る。


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