お前は俺だけのものだ〜私はあなたに相応しくありません
俺はみくるをこのままの状態で雇い入れる事が出来ない事をみくるに伝えなくてはならなかった。

仕事から戻り、みくるに伝えるべく話があるとソファに座らせた。

「みくる、妊婦のみくるをこのままの状態で雇い入れることは出来なくなった」

みくるはすぐに納得したようで「わかりました」と一言だけ俺に言った。

俺は自分の気持ちをみくるに伝えた。

「みくる、俺は前にみくるにプロポーズして断られたが、ここで今一度プロポーズする、俺と結婚してくれ」

「あのう、社長とは結婚出来ないとお断りしました、気持ちは変わりません」

「なぜだ、理由を聞かせてくれ」

みくるは一呼吸置いて言葉を続けた。

「社長は上流階級のお方です、私とは産まれも育ちも違い過ぎます、以前にもお伝えしました」

俺は平野に自分の出生のことは他言しないように言われていたが、みくるには打ち明けようと心に決めていた。

このままではみくるを失うと危機感を覚えたからだ。

「みくる、落ち着いて聞いてほしい、俺は児童養護施設育ちなんだ」

みくるは驚きの表情を見せた。

俺はみくるに全てを打ち明けた。



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