お前は俺だけのものだ〜私はあなたに相応しくありません
「仕事はどうするんだ」

「これから探すよ」

「本間コーポレーションに戻れるようにしておくぞ」

「いや、ちゃんと試験受けて正面から挑むよ」

親父は仕方ないと言わんばかりに諦めた表情を見せた。

「ごめんな、親父」

「わしが力を貸すことがあったら言ってくれ」

「ああ、サンキューな」

俺は病室を後にした。

そして手続きが完了し、俺は華園誄に戻った。

その頃、みくるは海堂のマンションで暮らしていた。

海堂はみくるの気持ちが自分にない事に悶々とした日々を送っていた。

「みくるさん、そろそろベッドを共にしたい、今晩から僕のものになってほしい、いいね」

この時みくるは初めて誄に対しての気持ちがはっきりした。

私は誄さんが好き。

でも誄さんのために我慢しなくちゃ。

そしてその日に夜、慎は一足先にベッドに横になっていた。

そこへみくるが入ってきた。

慎はみくるを引き寄せ抱きしめた。

慎の荒い息が首筋にかかる、唇が強く押し当てられ甘噛みされた。

いや!でも・・・

みくるはじっと目を閉じて何も考えないようにしていた。

慎の唇はみくるの鎖骨へと降りて行く。

ナイトウエアのボタンが一つずつ外れて行く。

みくるの胸の膨らみが露わになった。

慎はみくるの胸を鷲掴みにした。

一瞬みくるは堪らず、慎を突き飛ばした。

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