一生のお願い
とても、幸せな夢を見た。
お兄ちゃんと両想いになる夢。
こんな夢初めて見た。しかも妙にリアルで起きても記憶にしっかり残っている。
あれから4年程だった今でも、忘れることなくしっかり残っているのだ。
でもあれは確実に夢だった。
お兄ちゃんが私に”世界で一番大事な女の子”だなんて言うわけないもの。
それに…お兄ちゃんには晴人くんがいるから。
「父さん母さん、今までありがとう」
「ああ、晴人くんによろしくな」
「たまには顔見せに来なさいよ」
今日、お兄ちゃんはこの家を出る。
大学卒業と同時に晴人くんと一緒に暮らすことになったらしい。
大きなボストンバッグを持ったお兄ちゃんが玄関で両親と話している。
状況を上手く飲み込めていなかったお父さんも、半狂乱になっていたお母さんも、2人は絶対別れないとわかったのか今ではすっかり認めている。
「クソ兄貴、駅まで送るわ」
「え…明日雪でも降るのか…?」
「今は春よ。ちょっとコンビニに行きたいからついでよ」
簡単に着替え、私とお兄ちゃんは一緒に家を出た。
「楓、受験勉強頑張るんだぞ」
「私はそのままうちの大学に行くから受験しないんだけど」
お兄ちゃんと両想いになる夢。
こんな夢初めて見た。しかも妙にリアルで起きても記憶にしっかり残っている。
あれから4年程だった今でも、忘れることなくしっかり残っているのだ。
でもあれは確実に夢だった。
お兄ちゃんが私に”世界で一番大事な女の子”だなんて言うわけないもの。
それに…お兄ちゃんには晴人くんがいるから。
「父さん母さん、今までありがとう」
「ああ、晴人くんによろしくな」
「たまには顔見せに来なさいよ」
今日、お兄ちゃんはこの家を出る。
大学卒業と同時に晴人くんと一緒に暮らすことになったらしい。
大きなボストンバッグを持ったお兄ちゃんが玄関で両親と話している。
状況を上手く飲み込めていなかったお父さんも、半狂乱になっていたお母さんも、2人は絶対別れないとわかったのか今ではすっかり認めている。
「クソ兄貴、駅まで送るわ」
「え…明日雪でも降るのか…?」
「今は春よ。ちょっとコンビニに行きたいからついでよ」
簡単に着替え、私とお兄ちゃんは一緒に家を出た。
「楓、受験勉強頑張るんだぞ」
「私はそのままうちの大学に行くから受験しないんだけど」